前に書いたとおり、今年は映画館に向かう機会が多い。
数百人規模の大スクリーンからIMAX、はたまた数十席のミニシアターまで
色んな場所と空間で映画を楽しんできたが、映画内容の感想を抜きにして感じたのは、
デジタル上映の時代になり、映像のクオリティが飛躍的に向上したのを実感した。
少し前まではフィルムについた傷なのか、
映像の端々に一瞬だけ走るノイズのような線や点が気になったものだが、
そういうストレスとは無縁で全編楽しめるようになって良い時代だなーと
とてもおっさん臭い有難みでしみじみとしてしまう。
フィルム時代の映画といえば上映中の映像に
15分か20分間隔で定期的に上の方に穴みたいなのが出てきて
いちど気になり始めると仕方なかったものだが、
あれはフィルムの切り替えタイミングを伝える
「切り替えパンチ」なるものだと知ったときは一つ賢くなった気がしたが、
あれも今の若者たちにはもう完全に縁遠いものなんだろなあ。
思い起こしてみると、不思議惑星キン・ザ・ザの2001年時
リバイバル上映のときはニュープリントが売りだったし、
2011年の映画けいおんぐらいまではぎりぎりフィルム上映だったはず。
ここ数年でデジタル上映に切り替わったんだろうけど、
とにかく映像ベースの向上には目を見張る思いだ。
一部で熱狂的に話題になってから劇場に行ったので、
封切りから数週間経ったロングラン上映してるときに見た映像は
けっこう細かいフィルム傷が気になったのを覚えてる。
それに対して、その同年の冬に封切られたパプリカは
上映開始週の早めに見に行ったので、極上に美麗でグロテスクな映像を
とても良い状態で目に焼き付けられて幸せだった。
その二つの出来事を照らし合わせて
「映画は公開週に見に行くべき」と心に刻み、
ついでに当時のmixi日記に書き残したものだったが、
今となっては懐かしい過去のライフハックとなった。
(が、その教訓は形を変えて「展覧会は初週に見に行くべき」となって生きてる)
でも、映画のネタバレ考察トークとか二次創作妄想を膨らませるのを
みんなで寄ってたかってわいわいやるのはメチャクチャ楽しいから、
やっぱり映画は早めに見に行ったほうが面白いよ。
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