2017年4月24日月曜日

お伊勢さん菓子博2017

お伊勢さん菓子博2017に行った。
菓子好きで、博覧会も大好きという種類の人間にとっては
堪えられないイベントである。

去年ぐらいからだったか、生活圏の端々で
笠をかぶって串団子を手にした白犬のマスコットキャラ
「いせわんこ」を目にする機会が多くなった。
調べてみると伊勢で菓子の博覧会「全国菓子大博覧会」が催されるらしい。
今年で27回目で正式名称は「第27回全国菓子大博覧会・三重」だとか。

さらに調べると菓子博は明治時代に始まった歴史ある博覧会で、
約4年に一度、地方自治体持ち回りで開催され、
近年は客寄せのためにエキスポ的な要素も取り入れられた
イベントになっているとのことだ。
町の老舗の和菓子屋にうやうやしく表彰状が掲げられてるのは
この博覧会で行われる品評会の賞状らしい。


これまでの開催地をさかのぼると、
行動範囲内で開催される機会はなかなか珍しい様子。
菓子博のチケットは博覧会らしく、第一期・第二期前売期間があり、
会期が近づくほどに前売価格が上がるシステム。
うん、愛知万博で学んだ。
幸いにも気づいたのは第一期前売期間ギリギリだったので
早めにチケットゲットした。

そうなると伊勢に行くなら乗りたい乗り物がある。
近鉄の観光特急しまかぜだ。
運行開始から4年経っても人気は健在で、
相変わらず予約開始とともに殆どの指定席は売り切れる始末。
そもそも我が家から伊勢志摩方面は車で行こうと思えば行けるので
こんな機会でもなければそうそうしまかぜ乗車の機会もなさそうだ。


菓子博に行く日を開幕初日の4/21に定めて、しまかぜ指定席の予約も無事完了。
博覧会攻略は下調べが重要と、公式サイトや参加企業サイトをチェックしてると
伊勢の銘菓・赤福が菓子博会場限定として「赤福餅祝盆」で新作白い赤福を提供したり
復刻版赤福を販売するというニュースが飛び込んできた。
これは食うしかないよなー。
しかし入場客のほぼ全てがコレ目当てになるのは間違いなさそう。
赤福ファン多いし。
整理券配布場所と入場ゲートからの道すじのイメージトレーニングを
繰り返し、場内で他に行くべきところを調べて本番当日に備えた。


4/21早朝。名古屋から近鉄特急に乗り、
会場最寄り駅の五十鈴川に着いたのが8時台後半。
そこからシャトルバスに乗り換えて会場直行。
後から聞いた話では会場駐車場は台数が少なく、
あっという間に満車になるらしい。車で行かなくて良かった。

博覧会の鉄則は「他人より早く入場列の場所取り」だ。
初日で情報が全く無く開場待ちの客足が読めないのが気がかりだったが
9時に会場についたときは約100~200人ぐらいの待ち人数。
最前列は取れなかったがかなり前の方の場所が取れ、
ここにいる客のすべてが赤福整理券のシステムを知ってるとは限らないし、
これなら早い時間帯の赤福整理券も取れるだろう。


開幕初日のオープニングセレモニーも
リハーサルから通して見ることができて
名誉総裁である彬子さまのテープカットも拝見した。
ところでこのときにシャッターを連写してたら
Googleフォトが後から彬子さまテープカットアニメを作ってくれたが
これをどうしろというのだGoogle。


10時ちょうどに開場。
それと同時に赤福整理券配布場所を目指す群衆、
と、そこには入り口が二つ。白い赤福と復刻赤福で入り口が分かれてた。
我々は二手に分かれ、それぞれの整理券をゲット。

白い赤福の方は一人二枚整理券をもらえて
復刻赤福は12個入り箱売りしかしないので結果的にはこれが正解だった。
(なお、翌日から白い赤福整理券も一人一枚のみ配布へ変更)
(2017.04.28追記:さらに事態は深刻化し、先着制から抽選制へ変更)

この日最大の目的を果たして、赤福販売場所の脇に設けられた
オープンスペースで白い赤福をさっそく味わってると
テレビや新聞の各メディア取材班が現れた。
呼び物の赤福を食べてる人達に感想を聞いてるようで、
我々もインタビューされたけど、どこかで流れたのかなあ。



血糖値が急上昇するような甘い物を食べた後は場内散策。
前回のひろしま菓子博では一番人気で大行列だった
大手菓子メーカー企業ブースが集う
お菓子にぎわい夢横丁も、まだまだ空いてるようなので
入れそうなブースから順に巡る。出てくるときには
その企業のお菓子サンプルがいくつかもらえるので、
これは人が押し寄せるのも分かる。事実、すぐに満員になってた。

夢横丁とは別に、三重の菓子メーカー三社の
赤福・井村屋・おやつカンパニーが共同ブースを構え、
それぞれプレゼンをしてた。赤福の赤太郎なつかしい。
赤太郎の前はリアルタイム中継をしていて
帰ってきた後もネットに繋いでるときについつい見てしまう。



井村屋といえば、今回の菓子博では会場限定カフェを出展してた。
井村屋のカフェといえばアンナミラーズ。
東海地方には出店しなかったアンミラの衣裳を纏うおねえさんが
伊勢で給仕している姿を見て勝手に胸が熱くなる。
ここで軽食とお茶休憩。
その後はメイン展示の工芸菓子と全国郷土銘菓をゆるゆると見学し、
全国から集められた菓子を買い物できる夢の市で買い物してたら
帰るのに大体ちょうど良い時間。
事前にチェックした目的もほぼ果たせたし、
メイン展示も見どころ多く楽しんだし、実入りも多かった。

翌日以降には新聞や情報バラエティ番組で取り上げられて注目度も上がり、
入場客も如実に増えて、赤福整理券の配布終了時間も
10分単位まで早まっているらしい。
やはり博覧会イベントは早め早めの参加と行動に限る。


帰りは五十鈴川の隣駅である宇治山田からしまかぜに乗車。
マッサージチェアのようなふかふかの革張りソファ席は極上。
最後尾の方のパノラマシートが取れたので絶景を楽しめた。
18時前に名古屋着。もっと乗っていたい。

おみやげで買い逃したお菓子もあり、もう一度行きたい気はするが
そのお菓子を直接、製造元から取り寄せたほうが早いかなあ。
なにはともあれ、満足度の高い小旅行だった。
また近隣で開催されるならば是非遊びに行きたい。


菓子博についての書物のリンクを貼ろうとしたらまったく見つけられなかったのは残念。
歴史とか菓子業界への影響力とかまとめたら面白そうなのに。



2017年4月11日火曜日

春は来る

日々の忙しさにかまけてたら桜の季節も半ばを過ぎてた。
冬から春までの出来事を駆け足で書き留め。
写真は後からおいおい追加するかも。


伊:
名古屋市美術館「永青文庫 日本画の名品」(会期:1/14~2/26)
http://www.chunichi.co.jp/event/eiseibunko/

今年前半に期待してた美術展。
呼び物である菱田春草「黒き猫」は元より、
同じく菱田春草「落葉」や、小林古径「髪」に代表される、
美術の授業の資料集で見かける名画から、
横山大観、下村観山といった大正~昭和初期の巨匠の大作も
数多く陳列されており目にも鮮やかな印象だった。

後半は打って変わって白隠と仙厓の禅画。
白隠のインパクトある筆さばきと、仙厓の脱力した絵姿が好対照だった。
しかし仙厓はどう見ても絵心あるのにずるい画風だよ…。

大物も多く、前後期で結構な点数が入れ替えられたが、
前期のチケット半券を後期開催中に提示すると
当日でも前売券価格で入場できるシステムは好感が持てた。

記念に妻が「黒き猫」の複製画を購入。
特製の額も設えて部屋の片隅に飾られている。


呂:
2月中旬に京都旅行。
長年お世話になっている大阪山奥自転車屋の息子さんが
この春めでたく高専に合格したのでお祝いを携えて
泊りがけで遊びにいったついでに、行き帰りで京都立ち寄り。

行きに永観堂のそばにある日の出うどんで昼食。
カレーうどんの名店で開店と同時にお店が埋まり、
客の注文もほとんどカレーうどん。
私達もご多分に漏れずカレーうどん。うん美味い。
たっぷり小麦粉ながらピリッとスパイシーなカレーに
出汁をしっかり効かせて和風に仕立て、
ネギとお揚げと牛肉の時雨煮、口直しの漬物とご飯のセット。
辛めのスープと甘く炊かれた時雨煮のコントラストが良い感じ。
うどんも上品な柔らかさで美味しかった。また行きたい。

食べ終わったら出町柳へ行き、
ふたばで買った大福をデザートに鴨川を眺めてボンヤリ。
肌寒かったが天気も良くて、スズメにパンくずを与えてたら
ハトやカラス、トンビまで寄ってきて大賑わいだった。

大阪山奥に一泊し、帰り道で細見美術館に寄る。
鈴木其一展が気になったが、疲れもたまってきたのでそれは見ず
アートショップで其一のアヒルがプリントされたトートバッグを買う。
150年以上前に描かれたとは思えないくらいプリティなアヒル。


波:
フィルムスキャンにはまってた。
十数年前に撮った写真のネガがいくつか出てきて、
うちのPCに繋がってる機材で難なくスキャンできるのに気づいたので
機械任せでスキャニング。オートとは思えないほど簡単に
あの頃の写真が蘇ったのでちょっと感動した。
取り込んだ写真もGoogleフォトに同期すれば保管も楽だし
色調補正も備え付けの機能で満足いく仕上がりだし言うことなし。

まだネガは残ってるけど、3月に入ったら忙しくなったので
作業は一時中断。またヒマができたら取り込みたい。


似:
景観する循環カフェ 追加公演。
平沢さんのFCイベントで会員限定のトークショー+スペシャルライブ。
感想というかレポートはこちら。
久しぶりの東京だけど午前中の歯科診療を済ませてからの出発だったので
半日ぐらいしかいなかった。こんなに短い上京は初めてかも。
着いてすぐ万かつサンドを買い、山手線で池袋。
ジュンク堂で催されていた旅するミシン店展示販売で
カラスブックカバーを買い、すぐさま中野へ。
メカノにお邪魔してジョイ・ディビジョンのパロディTシャツを入手して
吉祥寺に向かいイベント参加、終演後に中本で夕食を食べて東京駅でお終い。
ちょっとバタバタだったから次の上京はもうちょっと遊びたい。


帆:
カメラを買った。
ここ数年、ずーっと欲しいなあ、けどニッチだよなあ、と
ぼんやり憧れてたリコーのTHETAをとうとう購入。
去年ようやく、納得行く性能と、手の届く価格の、
釣り合いが取れたモデル(THETA SC)が出たのと、
意外なことに妻がTHETAに興味を示したことが決め手だった。

先ほども出た大阪山奥の自転車屋さんが
私達がお邪魔した後にTHETAのフラッグシップモデルを
購入したとのことで、その後に再び所用で大阪山奥に単身行ったときに
実機と撮影した写真や動画を見て、
こういうことが出来ると実感したのが大きかったようだ。
やっぱり生で見るのはデカいよね。

360°全天球が撮影できるという現象は
実際にシャッターを切ってみるとなかなか画期的で、
今までカメラやスマホを構えたときに意識的、あるいは無意識にしてた
「フレームを切り取る」という意志が不要なのは面白い。
それと同時に「被写体からフレームを切り取る」のが、
いかに創造的な行動なのかも実感できた。

また、スナップショットで辺り一面すべてのものが撮影できるのは
実は意外と大きい革命なのかもしれないとなんとなく思った。
カメラのフレームって案外狭い。
昔の写真の背景に写り込んだ、今では残ってない建物や景色って
記憶を思い出すきっかけになるじゃない。
その場の全ての空気を一瞬で取り込めるのは後から響いてきそう。
大垣、水門川の桜を試し撮り。
大垣、水門川の桜を試し撮り。 - Spherical Image - RICOH THETA

とは言っても自分の写真なんて自分で撮らないから、
普段の自分がいかに仏頂面してるのか突きつけられるのは衝撃的だった。
もうちょっと笑顔を作ろう。

重さも控えめだから持ち歩きにも良さそうだし、
普段からこれで全天球写真を撮って歩こうかなと。
しかし今どきの写真事情は便利になってきてて、
カメラで撮った写真がWi-Fi経由で
カメラ→iPad→Googleフォトに保存されて
保存って点ではこれ以上ないくらい楽になったなあ…。


もう一台買っていて、
普通の写真を撮るのにiPadを構えるのがストレスになってきたので
iPadと自動連携できる防水カメラを探してたら、
ニコンが安価なモデルを出してた。しかもBluetooth接続。
写真を撮ったらその都度繋いで転送するようで
常時繋ぎっぱなしのWi-Fiタイプよりも
バッテリーにも優しそうなのでこれに决めた。
色は派手だしカメラとしてはそれなりの性能っぽいけど
スナップ用と割り切って使いたい。
と思って底値を探ってたら、4月になっていきなり急騰。
アウトドアモデルはこれが怖い。

比較的安値で新品がヤフオクに出てたから落札。
いま取引手続き真っ最中だけど、なんとなく向こうの不手際が目立つので
ちゃんと届くか少し心配してる。評価は二桁後半だからダイジョブとは思うけど
お願いだからトラッキングナンバー教えとくれ。