2018年1月16日火曜日

変わらない終わらない / 映画 中二病でも恋がしたい!-Take On Me-

「中二病でも恋がしたい!」のTVアニメが流れてたのはいつだったろうか。
調べたら第一期が2012年秋で、2014年冬に第二期放送だった。
当時は割と深夜アニメを見てたし
けいおんやたまこで一気に京アニ作品に引き込まれた人間なので
この作品も楽しく、時には身悶えしながら見てたのが懐かしい。

しかしここに来ての完全新作劇場版製作とは予想もしなかった。
中二病はさすがしぶとい。
ほどなく公開も迫り、公式サイトでロードムービーなあらすじも眺めた。
だけど劇場に足を運ぶまでは良いかな…と及び腰ではあったが
予告編を見たとき、一つ気がかりな点を発見。
六花と勇太、二人の後ろに、たまやが映ってる。

え。そういう映画なの?
ちょと待って一気に気になる。
うわースタッフの思う壺ってこういうのか。
振り返れば一期も二期も通しで見たし、前回の劇場版も足を運んだ身。
まさか再び極東魔術昼寝結社の夏御一行様を拝見できるとは思わなかったが
毒喰らわばなんとやらとの諺に従って
まんまと映画館に吸い込まれていった。
以下、感想の書き残し。





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凸サマーが相変わらずの至高だった。
もう頭空っぽ状態で凸サマーのやりとり見てるのが楽しすぎた。
何も考えてないようでちょっとは考えててやっぱり考えが至らないあのコンビ、
放っておくと何も進まない主人公二人を焚き付けるにはちょうど良い刺激、
くみん七宮も捨てがたいが、その二人は思慮深すぎる。
狂言回しとして日本中を駆け巡る凸サマコンビは尊すぎた。
充足感に満ち足りた2時間だった。

本編の筋書きや登場人物の行動心理をトレースすると
ホントにそれで良いのかと言いたくなる点もいくつかあったけど
腰の重い二人を凸サマーが陽となり陰となり無意識にお膳立てして刺激する。
もうそれがステキやんと気づいた瞬間から
なんだか決意とか恋とか中二病とかちょっと重軽い二人のラブストーリーが
凸サマコンビのハチャメチャナンセンスロードムービーに
騙し絵のように切り替わる。ちょっとしたアハ体験だ。


真面目に考えれば中二病か恋かの二つに一つ、
どちらか選んでしまうとこの作品の命脈が途絶えてしまう。
普通の人生ならば選んだり折り合いをつけたりするもんだけど
この作品で六花がそんなの選べるわけがないのなんて百も承知だ。
だから起も承も転も結も、十花さんが無理やり起こしたり
凸サマーが後先考えず動き回ったり、くみん七宮が真面目な顔したり
周りのみんながお膳立てした上で、六花と勇太が最後の一手を指す。
これはお話の構造とこれまで培ったシリーズの積み木の上では仕方ない。
そういう点でたまこまーけっと、たまこラブストーリーとは
対となる存在かもしれない。
こんな結論もまたとても良いものだと素直に思える結末だった。


パンフに載ってるスタッフ座談会、まだ触りしか読んでないが
この作品とキャラクターへの愛情で溢れてて和む雰囲気だ。
本編も細かすぎる愛が詰まってて思わず懐かしくクスリと笑うシーンもあるし
スタッフロールの協力のところは京アニ同窓会のようだったし、
他の作品の登場人物たちもあの世界で暮らしてる安心感は何者にも代えがたい。
中二病って個人的には京アニ作品の中では愛着はあるけど
一等好きというわけではない作品だったが、
それでもこの劇場版、面白かった。もう一度見直したい。
あの予告編には感謝。

※本編前フォトセッションより


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