2018年3月11日日曜日

春の青春18きっぷゆとり奈良京都大垣旅

【鉄道】永久保存版! 青春18きっぷ、はじめての使い方から「特例」ルールも。旅に役立つ活用法! | 乗りものニュース

JRの普通列車(快速を含む)が乗り放題になる「青春18きっぷ」。春・夏・冬それぞれの利用期間や、特急利用の特例といったルール、値段、買い方、便利な使い方、知っていると得するテクニックなどをまとめました。
春の青春18きっぷ期間が今年も訪れた。
「こんな機会にこれを使わないでどうするの?」と焚きつける妻がいた。
そんなこんなで今週も旅に出た。

これさえあれば日本全国どこでも行けそうな気にさせる
青春18きっぷの魔力は恐ろしい。
しかし、その誘惑に任せて日本の果てなんぞを目指すと
在来線に徹頭徹尾乗り続ける旅になってしまう。
だからといって近場を周遊観光するような、ゆとりある旅を選ぶと
普通にきっぷを買っても大して運賃が変わらなくなる。
元を取るか、ゆとりを取るか、バランスを決めるところから
青春18きっぷの旅は始まる気がする。

今回はゆとり重視で旅程を組んでみた。
割と近いけどあまり行く機会のない奈良にある仏像を見たいと、
それとなく思ってたところでもある。
日帰り往復もじゅうぶん可能な距離だし、
もちろんそちらの方がきっぷの元を取れるけども、
あえて一泊してゆとりだらけの日程にして
その周辺を好き勝手にゆったりした計画で巡ることにした。

いまどきは乗り換えなんてスマホのアプリで一発検索の時代だけど
辞書感覚で引けて電池切れの心配がない紙の時刻表は、まだまだ手放せない。
今回は時刻表で大まかな旅程の骨格を掴み、
旅先で乗り換えサイトと駅時刻表サイトを参照して
臨機応変にスケジュールを組み直すのがちょうど良い塩梅だった。
ジョルダン乗換案内
ヤフー路線 時刻表


雨上がりの金曜日の始発で地元を出て、金山でJRに乗り換え。
東海道線を乗り継ぎながら西へ西へとロール。
朝も早いのに仲良し中学生ご一行から老夫婦まで、
自分と同じような荷物を背負った18キッパーの姿も多い。
大垣駅での大移動の光景なんぞ二十年ぶりぐらいに目の当たりにした。
一人旅なので気楽に席取りしつつ乗り換えを楽しむ。

9時過ぎに京都着。奈良線乗り換えの時間でトイレとコインロッカー探し。
しかしさすが日本最大の観光地、どこのロッカーも埋まってる。
ここで着替えなどの荷物を預けられるに越したことはなかったけど
次善の策でそのまま持ち歩くことにする。
奈良線みやこ路快速は満員列車だったが
大半は途中の宇治で下車してその後はガラガラ。10時過ぎに奈良着。



奈良には10年近く前、東大寺を見に来たことはあったが
その時は車で寄って見終わったらそのまま大阪方面へ移動したので
奈良の街並みを歩くのは初めてだ。
薬師寺に行くために近鉄奈良駅まで徒歩移動して西ノ京駅へ。
解体修理中で覆屋に囲われた東塔と朱塗りの西塔が目立つ。




玄奘三蔵院伽藍も公開されてる時期なので
白鳳伽藍と玄奘三蔵院伽藍を拝観。
広大な敷地に巨大な講堂と金堂、高い塔が建つ様はスケール感が狂う。



金堂の薬師三尊像と大講堂の弥勒三尊像をお参りするが、
中は仄暗くて大きな仏像なので尊厳な雰囲気ではあるが細部が見づらい。
こういうときはオペラグラスや単眼鏡が活躍するのでお忘れなく。


玄奘三蔵院伽藍は平成になってから建立されたもので
石畳が敷き詰められた敷地の真ん中に八角堂が建てられており
異世界に紛れ込んだような雰囲気を感じた。



お参りを済ませて西大寺で途中下車し、マナビアンカレーで昼食。
再び近鉄奈良駅に戻って興福寺へ。
奈良公園に入った途端、鹿が群れなしており奈良感抜群。
薬師寺に比べて国際的な観光客が訪れていて厳島神社の雰囲気に近いか。
鹿の合間を縫いながら国宝館に向かう。





興福寺に祀られる仏像と言えばみんな大好き阿修羅サマ。
過去には東博の特別展で90万人を集めたという記録もあるが、
興福寺国宝館なら静かな環境でいつでも拝めるとの評判どおり
人だかりもなく落ち着いており、時間の許す限り対面することができた。
ガラス無しの空間で八部衆とともに並ぶ姿を
少人数で分かち合えるのは有難い。

八部衆に限らず、国宝館のシンボル的な千手観音菩薩や
天燈鬼・龍燈鬼立像など数多くの国宝や重要文化財が
目白押しで見応え満点だった。機会あれば是非。

金井杜道フォトギャラリー | 文化財 | 法相宗大本山 興福寺

興福寺ホームページへようこそ。2010年、興福寺は、創建1300年の大きな節目を迎えます。ホームページを通じて、当山の歴史や仏教文化を学ばれ、そして、御来山くださることを願っております。


興福寺を後にしたのは13時半過ぎ。
ここで美術鑑賞の旅に一段落つけて、和菓子買い出しツアーのはじまり。
奈良公園の南に広がる旧市街地のならまちを中心にぶらぶらしながら
鶴屋徳満の献上三笠、萬々堂道則のぶと饅頭、
奈良吉野いしいで柿最中と柿日和を購入。
京都に移ってとらや一条店で羊羹、出町ふたばで福豆大福に桜餅、
阿闍梨餅も買い込んで、翌日は大垣のつちやで柿羊羹と新商品の小好蘭堂。
ならまちでは春鹿の今西清兵衛商店で吟醸超辛口の四合瓶と手作り奈良漬を買い求め、
旅も前半だというのに背中に日本酒背負ったまま道中を過ごすことになり、
終わりがけには両手に紙袋を携えた和菓子の行商人状態だった。


和菓子を買い求めながら途中の黄檗で降りて翌朝用にたま木亭のパンを買い、
出町柳から一乗寺に足を伸ばして京都二郎で腹を満たし、
腹ごなしを兼ねて三条に寄って新京極~四条と渡り歩き
夜の繁華街をぶらぶらと散歩してこの日は京都脱出。



宿は大津のカプセルホテル。翌朝、再び京都に戻って
今出川から京都御苑を散歩して12時前に出町柳着。



出町桝形商店街に立ち寄るようになってから気になってた
鯖寿司の満寿形屋でようやく鯖寿司うどんセットを食べられた。

刺し身と酢締めとの絶妙なバランスが取れた鯖に
白板昆布に挟まれた木の芽がアクセント。
ごはんも押し固められてる訳じゃなく口の中でほぐれる食感。
鯖寿司ってキツめの〆鯖やガチガチのシャリじゃなくて全然構わないんだ。
なにこれなにこれ。鯖寿司感のテンプレが更新された思い。
そんじょそこらの鯖寿司もう食べられない。


旅の最後で恐ろしいもの食べちゃったなと噛み締めながら
14時すぎには京都を離れ、16時ごろ大垣着。
つちやの本店と美登鯉橋周辺の聲の形ロケ地をぶらついてから大垣を発ち、
日が暮れる頃には帰宅。




若い頃にやってきた青春18きっぷの旅を振り返ると
目的地よりも移動手段の列車がキツかったとか
静岡がとにかく長かったみたいな記憶ばかり残ってて
良い思い出が正直いって少なかったが
移動距離をあまり欲張らずにコンパクトな旅程にすると
身体も楽で心にもゆとりが持てる旅になると実感した。
その分もちろん、費用対効果は落ちるしお金もかかるけど、
そこらへんはゆとりへの出資だろうか。

今回は西方面に向かったが、もしもそのうち東方面に向かうならば
途中下車を増やして駅周りを観光するのに重点を置こう。
東京に着くまでに途中で一泊するとか。







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